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エリジウム [映画(あ)行]

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満足度 ★☆

こりゃまた雑な映画ですね~。設定は面白いのですが、ストーリーのツメが甘く、内容はスッカスカです。CGにはお金をかけてあるので、画の美しさを楽しむ分にはいいかもしれませんが。

近未来の地球、人口の爆発的増加とともに環境汚染が進行し、超富裕層はスペースコロニーを建設して宇宙に移り住んでいるという設定。

超富裕層の各家庭には治療器があり、どんな病気もその装置で全身をスキャンするだけでたちどころに治ります。爆弾で顔面吹き飛ばされても、脳さえ生きていればハイ元通り。・・・って、あり得んわい!

地上で暮らす貧困層の住民は、病気になると違法なスペースシャトルをチャーターして「上」に行き、超富裕層の市民に成りすまして治療を受けようとしますが、無重力空間に行くのにシートベルトはしていないし、飲んでた酒瓶が船内にプ~カプカ。・・・って危ないわい!

スペースコロニーにはドームもなく、むき出しなので上から侵入し放題、なのに迎撃システムがありません。敵に襲われたら、地球に居る攻撃要員が手持ちのロケットランチャーからミサイルを発射して撃墜します。・・・って、間に合うか~い!

主人公はロボットを作る工場で働いています。組み立ての途中でなぜか放射線照射をするのですが、その意味が分からないし、照射後はまた普通の生産ラインに戻して防護服も着ないで触っています。その作業中に事故があり、致死量の放射線を浴びたので、治療器のあるエリジウムに侵入しようとします。

放射線でダメージを受けたDNAは、絶対に修復不可能ですぜ。もしも治せるとしたら、そりゃもう神の領域ですがな。いくらサイエンス・フィクション(最近はサイエンス・ファンタジーって言うらしい)とはいえ、設定に無理があり過ぎて、ストーリーに入り込めませんでした。

もう一度中学校の理科から勉強しなおしてくださいな。



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クリミナルズ [映画(か)行]

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満足度 ★★★★

舞台はカナダのケベック州にあるマグダレン諸島の小さな島。ある夜、市長の娘の惨殺死体が崖下で発見されます。これまで殺人事件など起きたこともない平和な島なので、地元警察はモントリオール本庁に応援を依頼し、捜査官が島に乗り込んできます。

本庁捜査官のプロファイリングにより、性的異常者に的が絞られ、島に住む変態男が逮捕されるのですが、島の警察の巡査部長アンドレは納得できませんでした。彼は独自に聞き込み捜査を続け、真犯人に迫ろうとします。

アンドレのキャラクター設定がいいです。眼鏡をかけ、メタボ体型で、頭髪も薄くなりかけている、典型的な田舎のオジサンです。島での退屈な暮らしに嫌気がさしたのか、あるいはサエない旦那に嫌気がさしたのか、妻は家を出てモントリオールに住んでいます。しかも、過去のトラウマからか、アンドレは水に近づくとパニックを起こすのです。

島に住みながら水が恐いってことは、島を出ることすらできないってことになります。もちろん釣りもできないし、ボートやヨットにも乗れません。そりゃ奥さんに出て行かれても仕方ありませんね。はたしてアンドレは真犯人を特定できるのか、そしていつか水恐怖症を克服できるのか、その2点を軸に物語は進んでゆきます。

ごくごくオーソドックスなミステリーで、ドジでノロマな亀がコツコツ働いて、最後には兎を追い抜く話です。あまり期待しないで観たのに、こういう隠れた名作に当たると嬉しいですね。



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偽りなき者 [映画(あ)行]

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満足度 ★★★

後味の悪い映画を作らせたら唯一無二のラース・フォン・トリアーを生んだ国から、また新たな刺客が送り込まれてきました。と思ったら、「光のほうへ」と同じ監督でした。前作も思いっきりダークでへヴィーでしたが、今作はそれをさらに上回る重さでした。

デンマークの山の中にある小さな村。住人は誰もが知り合い同士で、家の鍵をなくしても隣の家に行けば隣人がカギを預かってくれているような、とても親密な関係が成り立っています。

勤めていた小学校が閉校になったため、村の保育園で男性保育士として働いているルーカス。親友テオの娘クララは、普通の子とはちょっと違う感受性を持つ子ですが、そんなルーカスのことが大好きです。

ある日、クララは手作りのプレゼントをルーカスに手渡し、おふざけでキスをします。彼に喜んでもらえると思ったのに、「プレゼントは男の子にあげるんだ、それから唇にキスはダメだ。」と逆にたしなめられてしまいます。

どんなに幼くてもクララは女性、恋心を傷つけられると逆ギレしてしまうんですねえ。園長先生に「ルーカスったら、いやらしいことをするの。」と嘘の告げ口をしてしまいます。ひえ~恐ろしい~!

園長先生のその後の暴走ぶりが凄まじいです。ルーカスが否定しても、「子どもが嘘をつくはずはないわ。」と耳を傾けようとしません。そのうち住民たちも同調しはじめ、小さな村は集団ヒステリー状態に。

観ていてヒヤヒヤします。村の男たちは成人すると誰もが銃を贈られ、狩りをして獲物を皆と分かちあうことが通過儀礼になっているような所ですから、誰かが怒りにまかせてルーカスを撃ってしまえば、真相は永遠に闇の中です。いつそうなるかと気が気ではありませんでした。

ルーカスを演じたデンマークのハリソン・フォード、マッツ・ミケルセンがとても魅力的でした。「それでもボクはやっていない」によく似たシチュエーションですが、弁護士はつかず味方は友人一人だけという極端に援軍の少ない状況で、しかも争う相手は幼い子どもという設定は、本当に辛いものがありました。しばらく幼い女の子を見ると寒気を感じるほど、トラウマを残す作品でした。



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ある殺人に関するテーゼ [映画(あ)行]

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満足度 ★★★★

アルゼンチンの市村正親、リカルド・ダリンの最新主演作です。「瞳の奥の秘密」のリカルドが主演とあれば、観ないわけにはいきません。

元弁護士で、今はブエノスアイレスのロースクールで教鞭をとっているロベルトのゼミに、かつての親友の息子ゴンサロが受講生としてやってきます。なぜかロベルトに対して挑発的な態度をとってくるゴンサロに心を乱されはじめた頃、学校の構内で若い女性のレイプ殺人事件が発生します。

ゴンサロの言動や態度から、彼が犯人で事件は自分に対する挑戦なのではないかと感じたロベルトは、独自に捜査を開始します。

ロベルトは法律家としては卓越していても、人間的には立派とは言えない存在として描かれています。女性関係にだらしなく、離婚も彼の浮気が原因のようです。そのくせ別れた奥さんにまだ未練があって、留守電の奥さんの声もそのままだったり、真夜中に電話してみたり。

ゴンサロの出現に動揺するのにも訳がありそうです。つまり、かつての親友の奥さんと不倫関係があり、もしかしたらゴンサロの実の父親はロベルトなのではないか、という可能性も示唆されます。

物語は、ロベルトから見たらゴンサロが犯人、でも客観的に見たら単なる偶然の一致かもしれない、という二つの可能性を保持したまま進行してゆきます。酒に溺れた生活を続けているロベルトの妄想も入ってくるので、どこまでが現実なのかさえわからなくなってきます。

最終的な判断は観客に委ねられ、実に悩ましいエンディングです。「有罪か無罪かを決めるのはディテイル(細部)であり、それが偶然なのかどうかをじっくり見極める必要がある。」と講義していたロベルトの言葉が重くのしかかります。


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コレクター [映画(か)行]

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満足度 ★★★

ん~、この邦題ね~、女性が拉致監禁される話なので安易に「コレクター」と付けてしまったようですが、その発想の貧困さにはあきれますね~。ちなみに、その情けない配給会社は日活ですけれども。過去の名作に便乗して、あわよくばヒット作の仲間入りをしたいっていう魂胆がミエミエなんですよね~。
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原題は"The Factory"といい、犯人の家の地下でおこなわれていたことがわかった時にはじめて、ああなるほどと思えるような、映画の内容にピッタリのタイトルです。だからなおさら、邦題のチャラさが際立ちます。

3年にわたって娼婦ばかりが失踪する事件を追っている刑事のマイク。ある夜、恋人に遭いに行った娘が行方不明になってしまいます。派手なメイクに下品なファッションの娘だから、娼婦と間違えられて拉致されたに違いない、早く見つけないと殺されてしまう、と彼は考えます。

そこから「96時間」のリーアム・ニーソンのごとく、やや暴走しつつ犯人を追いつめてゆくプロセスは、なかなかよく出来ていて楽しめます。ところが、やっと犯人のアジトを突きとめて、これで事件も解決かと思われた矢先、唐突に事件が起きるんです。

あまりにも唐突なので、「へ?」という感じです。観客の意表をつくことに成功した脚本家のドヤ顔が浮かんできそうで、やがてそれは腹立たしさに変わります。いくらなんでもあり得へ~ん!絶対にあり得へ~ん!と心の中で叫ばずにはいられない展開ですから。

最後に余計な事さえしなければ、そこそこ面白かったんですけどね。あのエンディングでチャラになってしまいました。おそらく続編を作りたかったんでしょうが…… ねえよ!



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フッテージ [映画(は)行]

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満足度 ★★★☆

「じゃ、ここにサインして、あちらの窓口に出してくれるかな? 記入欄が狭いんで、なるべく細い字で書いてね。」

そうは言われたものの、私はその時、先の太いサインペンしか持ち合わせていませんでした。誰かにボールペンを借りるべきでしたが、それも面倒くさかったので、サインペンで書いてしまいました。案の定、字はつぶれ、欄外にはみ出てしまい、読みづらくなってしまいました。

それを見た窓口の係員は、思わずこう言ったのです。

「なんだこれ、太ってぇ字!」

というわけで、今回の映画は「フッテージ」です。


凶悪犯罪を題材にしたノンフィクションでベストセラー作家の仲間入りをしたエリソン。しかし、その後の作品はまったく売れず、今は豪邸の借金の支払いにも窮する状態。仕方なく彼は自宅を売りに出し、郊外の一軒家に家族で移り住むことにします。

家族には「安かったから」なんて説明してましたが、彼はこの家が、おぞましい事件の起きたいわくつきの物件であることを知っていました。つまり彼は、事件現場である家に住み、謎を究明して起死回生のヒット作を書いてやろうという、とんでもないことを画策していたのです。

新しい家の屋根裏で彼は8㎜フィルムと映写機を発見します。恐る恐る観てみると、まさにその家で起きた惨劇の一部始終が記録されていました。ヒイィィィィィーーー!!

いい歳をしたオッサンが女子高生のごとく恐れおののく姿を、ハリウッドの火野正平、イーサン・ホークが熱演しています。(容姿はあまり似てませんが、役者としての立ち位置が似ているのではないかと)

残りのフィルムも観てみると、それぞれ方法は違えど家族の惨殺される様子が映されていました。いったい誰が、何のために?怯えながらも真相を究明しようとするエリソン。しかしそこには残酷な運命が待ち受けていました。

物語の前半はけっこう怖くてワクワクさせてくれますが、後半になると「え?そっち?」の方向に話が進み、怖さは減衰してしまいます。つまるところ、一番怖かったのは8㎜フィルムに残されたフッテージ(記録)だったという、シャレにならない展開でした。

エリソンのファミリーネームがオズワルトで、ケネディー大統領暗殺犯のそれに似ているので、何かあるのかなと期待していましたが、結局何もなかったなあ。



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7 BOX [映画(さ)行]

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満足度 ★★★★★

これは面白い! パラグアイからの極上エンターテインメント。

スラム街のメルカード(市場)で荷物運びの仕事をしている17歳の少年ビクトルは、動画撮影機能の付いている携帯電話欲しさに、かなりヤバそうな仕事を引き受けます。7つの木箱を指定された場所まで運ぶだけで100ドルくれるというのです。命がけで守れ、箱の中身は絶対に見るな、と。

まさにパラグアイのスラム版トランスポーターじゃないですか。ただし、荷物を乗せているのは最新のアウディではなく、みすぼらしい手押し車ですけれど。

荷物を預けた肉屋はマフィアの手先で、これまでにもいろいろと非合法なことをしており、警察に目をつけられています。この日は警察の手入れがあり、見つかっては困るものをビクトルに持たせて、その辺をウロウロさせておくのが目的だったようです。

ところが、手違いにより箱の中にはとんでもないものが入っていました。それに気づき慌ててビクトルを連れ戻そうとするマフィア、高額な報酬欲しさに仕事を横取りしようとする商売敵のネルソン、箱の中身を怪しんで追いかけてくる警察、迷路のような市場の中でスリリングかつコミカルな追走劇が繰り広げられます。

登場人物のキャラクターが際立っていて、それだけでも笑えます。そして、あちこちに張られていた伏線を一気に回収してくれるハッピーなエンディング。観終わってから思わず微笑みがこぼれるような、南米らしい陽気なサスペンス映画でした。

ところで、明らかに文法的におかしいタイトルを付けても平気な日本の配給会社、恥ずかしくないんでしょうか。箱が7つなら7 BOXESです。日本語的に語呂が悪かろうがなんだろうが、それは変えようがありません。こんな変な英語をゴリ押しして通すようでは、わが国の映画産業の国際化は、まだまだってことでしょうね。

ちなみに、外国ではちゃんとしてますよ。ちょっとネタバレですけど。
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