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ザ・ドア 交差する世界 [映画(さ)行]

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満足度 ★★★★

5年前の自分に戻れたら・・・

まあ、あり得ない話ではありますが、もしもそんなことができたなら、過去の失敗をやり直せるかもしれないっていうお話です。

デンマークの至宝、見方によったら三田村邦彦に見えなくもない、マッツ・ミケルセンが、なんと流暢なドイツ語を喋っています。と思ったら、彼のパートだけは吹き替えだったことがわかりました。・・・ですよね。吹き替えしてでもドイツ映画に出演してほしかったんでしょうな。

主人公のダヴィットは、画家として成功し、プール付きの邸宅に住んでいます。美しい奥さんと可愛い娘が居ながら、彼は近所に住むケバい女性と浮気をしていました。そしてその女性と逢引きしている最中に、娘が自宅のプールに落ちて死んでしまいます。

娘の死をきっかけに妻との生活も破綻し、人生に絶望して自暴自棄な生活を送っているダヴィットは、夜道で季節外れの蝶を見つけます。その蝶に導かれるように彼はある廃屋に入ってゆき、そこでドアを見つけます。ドアを開けるとそこは5年前、まさに娘を亡くしたあの日あの時でした。

迷うことなく彼はプールに突進し、娘を助けることに成功します。やれやれこれで人生をやり直せるわいと安心したのも束の間、背後から何者かに襲われます。彼を襲ってきたのは・・・

よくあるタイムパラドックスものとは少し趣を異にしていて、5年遅れたまったく同じ世界がパラレルに存在しているという設定です。しかも「こっち」に来たのが彼一人だけじゃないということもわかって、話は予想もしない方向に展開してゆきます。少しせつなくて、なかなか面白い作品でした。



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オンリー・ゴッド [映画(あ)行]

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満足度 ★★

久々に地雷を踏んでしまいました。こりゃダメだわ~。

独特の色彩感覚、独自の世界観は認めますけどね、ちょっとやり過ぎです。限度を超えたら、もうギャグにしかなりません。赤と青の世界は、このポスターを連想させます。
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今が旬のライアン・ゴズリング、相変わらずスタイリッシュですが、今回ばかりは影が薄いです。なぜなら、強烈は個性を放つ刺客が登場したからです。
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このパワフル・オヤジに、主役のライアンは完全に食われてます。もしかしたら彼こそが主役だったのかもしれません。背中に仕込んだ蛮刀で悪い奴らを退治し、片付いたら部下たちの前でカラオケを披露するのがお約束という、憎めないキャラです。タイ版「マチェーテ」として、ぜひともスピンオフを作ってもらいたいものです。
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そしてもうひとり、彼と対峙する麻薬密売組織のゴッドマザーを演じる、クリスティン・スコット・トーマスの極悪非道なキレっぷりが凄まじいです。彼女の口から発せられるダーティーな言葉の機関銃は、これまで観てきたどんな映画のそれをも凌駕していて、唖然とさせられます。「サラの鍵」のジュリアと同じ人だとは、とても思えません。

ナイスキャラのお二人に★一つずつ、でも映画としてはサッパリです。奇をてらっただけの自己満足で終わっているとしか思えません。日本映画に対するオマージュと受け取れば、少しは嬉しいのですけれど。
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刀で腕をバッツンするのは、この映画へのオマージュではないかと。


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父の秘密 [映画(た)行]

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満足度 ★★★★☆

父 キレる!

この作品を一言で表現すると、そうなります。凄まじい映画です。ラスト数分間の長回しは、映画史上に残るシーンになるでしょう。観ている者は、安堵とともに寂寥感と罪悪感にも襲われ、それらが頭の中で渦巻いて、ものすごく複雑な気持ちになります。

長編作品はまだ2作目だというマイケル・フランコ監督、こう言われては迷惑かもしれませんが、メキシコのミヒャエル・ハネケとでも呼びたい気持ちです。畏れ入りました。

高級リゾートでシェフをしていたロベルトは、妻を不慮の交通事故で失い、立ち直れないでいます。そこで、何もかも新しい環境でやり直そうと、娘を連れてメキシコシティに移住します。しかし、突然泣き出したり怒りだしたり情緒不安定で、新しい職場にはなかなか馴染めません。

一方、娘の方は新しい学校に徐々に溶け込んでゆきますが、ある事件をきっかけに友人からのイジメが始まります。このイジメ描写が容赦ないので、気分が悪くなります。でも、娘は父を気遣って打ち明けられません。学校行事で海辺のリゾートに滞在している時、娘は夜の海に消えてしまいます。

これをきっかけに、それまでウジウジと煮え切らなかった父親が豹変します。娘に対するイジメの事実をつかみ、首謀者とその仲間を特定し、糾弾しようとしますが、いかんせん相手がまだ未成年なので、重い罰を与えることはできません。

法律で罰することができないなら、オレが超法規的に罰してやる。もうこれ以上失うものなどなくなった父は、完全にキレてしまい、思いがけない行動に出ます。そしてラストの長回しシーン。目的を達成した後、一度も振り返ることなく毅然と前を見据えた鬼気迫る彼の姿が、眼に焼き付いて離れません。



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天使の分け前 [映画(た)行]

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満足度 ★★★

仕事もなく家もなく、暴力に明け暮れていた貧困層の若者が、ふとしたことからウィスキーの魅力に目覚め、良いウィスキーを造ることで社会に認められ、立ち直ってゆく話・・・かと思っていましたが、そんな凡百の陳腐なストーリーではありませんでした。いい意味で期待を裏切ってくれる作品です。

貧困層から抜け出すため、主人公はある策略を企てます。それに関しては賛否両論あるでしょうが、計画が思い通りに進まなくて神様から少し罰を受けたし、得た分け前を誰にも均等に分けたし、親身になって世話をしてくれた保護監察官にも素敵なプレゼントを贈れたので、大目にみてあげてもいいのではないでしょうか。

天使の分け前というのは、ウィスキーを樽に寝かせているうちに毎年2%くらいずつ蒸発してゆく分のことだそうですが、主人公たちに少しずつ分け与えられた幸せのことも表しているようで、とても良いタイトルだと思います。



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